No.5 スチコップ フランクリン
99.3.3.掲載 '98年12月実施 物理、電気

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 静電気力によって動くフランクリンモーターは、身近な材料として画鋲やコインなどを使ったものが知られています。作ってみると、なかなか動かない。原因は大体、回転子が重いのと、そのため軸と回転子の摩擦力が大きいためです。

軸は何でもいいですが、フィルムケースを2個セロテープでつなぎ、画鋲をさかさまに貼り付けると、スチロールコップの高さにちょうど良い具合になります。画鋲はセロテープで留めるか、置いただけでもOK。回転子のスチロールコップが軽いので、軸を丈夫につくる必要はありません。

左の写真はスチコップにアルミホイル片を4枚、対称位置に貼った回転子を使ったモーターです。回転子のコップは釘の先に逆さに乗せるだけです。

左のアルミリボンの先に、紙や布でこすった塩ビパイプから電荷を与えると、ビュンビュン回りだします。

 右側のリボンは手でさわったり、実験台に垂らして置けば充分なアース効果があります。

 上から見て、回転方向は左図のようになります。ブラシは触れていなくても、アルミ片が近づく度に放電して、電荷が運ばれます。
 アルミ片は対称な位置に配置すれば何枚でも良い。

 右は生徒の作品で、コップを短く切って軽くしています。中央は画鋲を利用した軸受けで中心がズレない工夫です。

     

アルミ片が電子を運びながら、動くのがフランクリンモーターです。じゃ、
アルミ片を取ってしまったら?

立派に回るじゃないですか。 ん???

スチロールコップは絶縁体ですから、絶縁体中を自由電子としては電荷を移動できません。が、スチロール表面の電子のわずかな過不足として、電荷が固定され、運ばれるわけです。そういえば、絶縁体に生じる静電気はそんな風に帯電しているはずで、当たり前といえば当たり前です。

さすがに力はやや弱いけれど、回転子が軽いので、回転できるのです。

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